2019年6月26日水曜日、東京都渋谷区で行われた、ミクシィの第20期定時株主総会に行ってきました。
当日は快晴。天気も良いので、サイクリングがてら自転車こいで行きましたよ。
気分は桐谷さんです。えらい道に迷いましたけど(方向音痴)。
渋谷駅周辺には、ミクシィ総会会場への案内人がたくさん立っていらして、駐輪場の情報なども教えていただきました。
だいぶ遠回りしましたが、なんとか10分前に会場に到着しましたよ。危なかったー!
ベルサール渋谷ファースト
会場は、渋谷区東一丁目にある、住友不動産渋谷ファーストタワー「ベルサール渋谷ファースト」
最寄り駅は、渋谷駅か、表参道駅になります。
・渋谷駅
東口より徒歩10分(JR線・銀座線・井の頭線)
新南口より徒歩8分(JR線)
16c番出口より徒歩7分(半蔵門線・田園都市線・副都心線・東横線)
・表参道駅
B1出口徒歩10分(銀座線・半蔵門線・千代田線)
「ベルサール渋谷ファースト」入口です。
なんか1枚目と2枚目の写真に、オーブが沢山写り込んでますね。ミクシィだけに。
オーブとは、ぼんやりした白い丸い、光のようなもの。
玄関のひさしの陰の部分になっている部分に、ほわほわ浮いてます。
株主総会の会場は、地下1階ホールでした。
収容人数は700~1,300人程度、409坪(1353㎡)もある広い会場です。
開始2~3分前に、受付を済ませました。
議決権行使書をお渡しして、引き換えに出席票と資料を受け取ります。
出席番号は2ケタ番台でした。まだあまり集まっていないような?
入場口の横には長机が2つ。
1つにはお水、1つにはノベルティグッズが並んでいました。
お水とノベルティを1つずつお持ちくださいという事で、有難くいただきました。
頂いた物は、最後にご紹介しますね。
会場内は、前3分の1が半分程度埋まっていますが、後ろはがら空き。
参加者は思ったより少ないです。大体100人くらいでしょうか?
日本野鳥の会の能力が欲しいところです。
いやあ緊迫した雰囲気です。
会場までには、5メートルおきにスタッフがいらっしゃいますし、会場内では、ビデオカメラがこちらにも向いているんですよね。観客席に向けて、数台で撮影を行っているようです。その威圧感たら!
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」という言葉を思い出しました。
第20期定時株主総会
第20期定時株主総会は、定刻通り、午前11時に始まりました。
代表取締役社長の木村弘毅氏が議長です。
質問等一切の発言は、報告事項の報告、および議案の説明が終了した後に受け付けること。
総会の議事を記録するため、議場の状況については、ビデオカメラで撮影していることが伝えられました。
議決権行使状況
議決権行使できる株主数14,665名、議決権総数753,370個。
議決権行使される株主数4,230名、議決権個数599,728個。
したがって、本総会の議案の審議に必要な定足数を満たすことを、ご報告申し上げます。
その後、監査報告に引き続き、事業報告、決算書類や計算書類等の内容説明がありました。
招集通知18~34ページに記載されておりますので、レポートは省略します。
資料をご覧になりたい方は「第20期 株主総会招集通知(pdfファイル)」をどうぞ。
事業報告
事業報告は、映像とナレーションによるものでした。
連結損益計算書
売上高1440億3200万円、営業利益410億3300万円、経常利益411億2000万円。
親会社株主に帰属する当期純利益は、265億2100万円。
連結通期売上高推移
エンターテイメント事業
モンスターストライク(以下モンスト)を主力とするエンターテイメント事業については、国内外でテレビCMやリアルイベントの実施、オリジナルアニメの配信、劇場版アニメの公開、グッズ販売を行う常設店舗の開店等の施策を行った。その結果、今期に入り、全世界でゲーム利用者数が5,000万人を突破した。
サービスのライフタイム長期化を目指し、アプリ内外でのユーザー還元の実施、マーチャンダイジング等のゲーム以外の領域の確立、新規タイトルの開発を行うことによって、さらなる発展を図る。売上高は1,386億700万円。セグメント利益は515億6,100万円となった。
ライフスタイル事業
家族向け写真動画共有アプリ「家族アルバム・みてね」は、2019円1月に利用者が400万人を突破。
サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo(ミニモ)」は、2018年6月、累計300万ダウンロード。
新規事業の立ち上げを加速するべく、先行投資を実施した。この結果、売上高54億2,700万円。損失は16億9,000万円となった。
配当について
年間1株当たり120円を実施した。
木村社長のお話
第20期(2018年4月~2019年3月)の事業振り返りと、今期の取り組みについて説明いたします。
ガバナンス態勢の強化について
まず、ガバナンス態勢についての報告。
20期は、チケットキャンプ問題を真摯に受け止め、ガバナンス態勢を強化することを優先した1年。
取締役会は、リスク担当役員、グループ会社担当役員を任命し、社外取締役を増員した。リスク管理委員会等を新設し、コンプライアンスを意識して、よりレピュテーションに配慮した経営判断ができる体制とした。
業績としては、株主の皆様の期待に応えたとは言えないが、経営体制をより強固に整えることができた。
事業状況について
エンタメ事業の振り返り
デジタルエンタメ領域
モンストの国民的IP化と、新たなIP創出という、2つの事業方針を掲げて、各種取り組みを進めた。
モンストのアクティブユーザーは、やや減少傾向にあるものの、依然として国内トップクラスの水準を維持している。しかしながらユーザーの消費を喚起できずに課金指標が低下、予定していた売り上げを達成することが出来なかった。
また、モンスト派生ゲーム・新規IPゲームは、プロジェクトマネージャーやディレクターの不足が原因で、リリース延期及び一部プロジェクトの中止を決定した。現在リリースに支障が出ないように、人員体制の強化に着手している。
通信系サービスの中止もあり、デジタルエンタメ領域では、期初110億円の投資を予定していたが、実際は50億円となった。
LX(ライブエクスペリエンス領域)
リアルに盛り上がれる場を創出する、ライブエクスペリエンス領域では、計画通りに施策を遂行した。
スポーツ領域
各種プロスポーツと、マーケティングパートナーシップ契約や、スポンサー契約を進めた。
今後の成長が期待できる領域において、事業展開のコアとなる会社のM&Aを実施した。
ライフスタイル事業
メディア領域
「家族アルバムみてね」と「minimo(ミニモ)」が、順調に利用者数を拡大した。
一方で、事業の選択と集中を進め、ダイバース社とノハナ社の株式譲渡を実施。
ウェルネス領域
女性専用コンディショニングスタジオ「ココサイズ」の1号店をオープン。
事業性を検討中、利用者からはご好評をいただいている。
第21期(2019年4月~2020年3月)の取り組みについて
今期の方針は、①モンストのリバイブと、②スポーツ領域の事業成長
この2つに、経営リソースを投下してまいります。
モンストのリバイブ
弊社のコア事業モンストについて。現状ゲームがコアユーザー向けになり、ライトユーザーの消費意欲が低下している。アクティブユーザーの規模は以前より大きいものの、業績改善のためのテコ入れが必要な状態。
今後の方針としては、モンストの3周年において劇的なリバイブをけん引した、マーケティング責任者根本を事業のトップに据えて、体制を立て直す。
「仲間とワイワイ共闘することによる興奮」というモンスト本来の価値に原点回帰して、ライトユーザーも楽しめるゲームに立ち返る。ライトユーザーの活性化が、ユーザー全体の活性化につながり、結果的に課金指標を向上すると考えている。
また、関連するアニメやマーチャンダイジングにおいても、モンストIPの全体戦略再考の中で、事業の位置づけを見直す。
スポーツ領域の事業成長
スポーツ領域には、2つの注力テーマを掲げている。
事業性の検証を行った結果、プロスポーツチーム経営、及び公営競技に投資を行っていく判断をした。
①プロスポーツチーム経営
2019年4月に、千葉ジェッツと戦略的資本業務提携契約を締結した。
Bリーグ(国内男子プロバスケットボールリーグ)の市場規模は、年間成長率30%と大きく拡大しているが、千葉ジェッツは市場を大きく上回る成長(56%)で、市場の成長をけん引してきた。
このチームに、我々がエンターテイメント領域で培った ”O2O(Online to Offline)” のノウハウを掛け合わせ、アリーナとセットで新しいエンターテイメントを提供できると考えている。現在の倍となる1万人規模のアリーナを持つことで、収益増も見込め、事業の大きな成長を期待できる。
②公営競技について
2019年2月に、競輪車券のインターネット投票サービス「チャリロト」を子会社化した。
競輪のオンライン市場規模は、直近2年で11%成長しており、その中でもチャリロトは、41%と大きく売り上げを伸ばしている。
我々は競輪というコンテンツを、さらに熱狂できる最先端のエンターテイメントに昇華させ、若者など新しい顧客層を巻き込んで、さらなる事業成長を実現できると考えている。
第21期の方針まとめ
プロスポーツチーム経営、公営競技双方において、M&Aをテコにした、早期の収益貢献を目指す。
今期においては、何としてもモンストを再起させること。
そしてモンスト頼みにならないよう、サステイナビリティの高いスポーツ事業で、利益の層を積み上げることに加え、モンストのようなホームランも狙ってまいります。
私からは以上です。
引き続き温かいご支援賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
決議事項
決議事項である3つの議案の内容が説明されました。資料通りなので省略。
第1号議案 取締役9名選任の件
第2号議案 監査役2名選任の件
第3号議案 会計監査人選任の件
質疑応答
39番・嶋さんに期待する男性
大きな方向性として、成長戦略は極めて重要だと考えている。
1つはモンストのリバイブ。ゲームは新しい局面を迎えている。マイクロソフトやグーグルが世界的にゲームを伸ばそうとしている。まだまだモンストは伸びていく。
スポーツ事業は、日本においても世界においても伸びる、今はボリュームが小さいように見えるが、いずれメインストリームになる。大きく成長するものへ投資する。成長戦略の分野としては、非常に良いと思っている。
残念ながら、モンストのような急激な成長はない。いろんな形でご心配をかけますが、木村体制になって1年。スポーツ分野の方向性を受けて、大きな成長戦略を考えている。ご期待ください。ビジョンファンドにつきましては、退任したので控えます。
37番・モンストファンの男性
②数年前には少子高齢化社会に着目した経営方針があった。事業に言及されていた時期もある。リハビリや医療などに関しては、どうなっているのか。
①モンストにつきましては、コアユーザーと、コラボで戻るライトユーザーの二極化が強い。立て付け(仕組み、枠組み)の部分が重要だとは思っていない。そもそものゲーム体験が新しくならないといけない。それに伴って、新体験の開発ラインを設けて進行している。まだお伝えできる状況にはないが、新しい体験を届けるゲーム性の部分で、何とか皆で遊べる状況を作りたいと考えている。
②少子高齢化対策については、2つのアプローチをしている。
1つは、ウェルネス(健康)領域。
新事業の立ち上げの為、様々な検証を行っている。高齢化対策で必要となってくるのは「どれだけ元気に長生きするか」コミュニケーションがキー。個々の税金の節約にも繋がる。
AIを使った運動メニュー提案とセットで、コミュニケーションの場を提供していく。よりモチベーション高く運動していただく。今実験中です。
もう1つは、メディア領域。
ご家族間で、子や孫の写真を共有するサービス「家族アルバム・みてね」は、利用者数が伸びている。元気な孫をいつでも見られる状況が、高齢者に元気を与える。そういった形で、少子高齢化対策に繋がる部分は進めている。
1番・毎年1番の男性
②売上が低下しているのに、2016年から2017年にかけて、役員報酬が2倍に引き上げられている。今後の役員報酬については、どのようにお考えなのか。
①今期の予想は、現状の数字を反映したもの。リバイブ施策によって、上向くであろう部分を見込んでいない数字になっている。
今後はマーケティングを含めて投資をしていく。新規事業にも投資する。前期は新規ゲームをリリースできなかったが、今期はしっかりリリースする。その売り上げも現時点の予想には含めていない。
9割減の数字は、新しいゲームも出さず、モンストも同じトレンドが続いてしまう前提の予測。そこから上げていくように、一同しっかり進めてまいりたい。
②役員報酬については、今期から指名報酬委員会を設置した。木村と社外取締役3名が、事前に審議する形をとっている。詳細は来年の有価証券報告書で報告する。
株式報酬は、株価に応じて取り分が変わる部分を多く設定している。社内取締役は約半分が株式報酬。我々としても株価をしっかり上げて、株主と同じ立場でやらせていただく。木村については半分以上を株式報酬として、より株価にコミットしている。
21番・持ち株会についての質問(1)・男性
所有株式0という所ですが、取締役という立場で、インサイダーの問題等あり、株式を買ってくださいと申し出る形での運用は行っていない。
先ほど報酬の件でご説明させていただいた通り、株式報酬、ストックオプションについては、報酬の半分以上を付与する形になっており、ストックオプションと同等の効果があると考えている。
従業員持ち株会については、役員は無いが、従業員は有る。上場後に導入して、長く運用している。
4番・持ち株会についての質問(2)・男性
我々としましては、まずストックオプション含めた報酬は、十分に株価や企業価値に対してコミットできると考えて運用している。役員持ち株会をしないポリシーがあるわけではない。株主様からご意見いただきましたので、今後しっかり検討します。
45番・モンストユーザーの男性
閉会
質疑応答が終わると、議案の採決が行われ、全ての議案について承認可決されました。
新任取締役、新任監査役の紹介の後、株主総会は閉会となりました
ミクシィ総会のお土産
招集通知の表紙には、お土産の配布が無い旨、赤字で書かれていましたけど、ありました。
入場時に、水とノベルティグッズを1つずつ。帰りには、用意したグッズが余ったので良かったらとお声かけいただいて、もう1セット頂戴しました。
長机には、ゲームのキャラクター絵柄の水ボトルと、3種類のノベルティが置いてありました。
グッズは左から、ウリエルの名刺入れ、オラゴンぬいぐるみ、ウサフィーヌぬいぐるみです。
選んだのは、名刺入れと、ウサちゃんのぬいぐるみ。
名刺ケースは黄色いメタル製、ゼンマイと王冠がデザインされています。
なかなかに可愛い名刺入れです。
開けると、ウリエルさんの名刺が入っていました。
「天国へ導く神の光 ウリエル」と書かれています。
ウサフィーヌのぬいぐるみは、次女が気に入ったようです。
ありがとうございました。
感想
モンストの収益力が急激に落ちてきて、ミクシィの底力が問われている現状。
リリース予定だった新ゲーム「モバイルボール」は、昨年秋から2度にわたる発売延期の末、リリース中止となってしまいました。結果、前期は新ゲームを1つもリリースすることができず。これには本当にガッカリしました。
新事業への投資は積極的に行っている様子。メディア領域でも「みてね」や「ミニモ」がユーザーを増やしています。発展している事業もありますが、スポーツにしろ公営競技にしろ、短期的でモンストほどの爆益をあげることは難しいのでしょう。
面白そうなのは、ダイナミックに動き始めた「O2O(オーツーオー)」、オンラインからオフラインへと繋げる戦略です。
2019年8月5日~11日「XFLAG SPORTS WEEK(エックスフラッグ・スポーツウィーク)」と銘打ったイベントが開催されます。
全貌はまだ公開されていませんが、ミクシィがスポンサー契約を結んだプロスポーツ3チーム「東京ヤクルトスワローズ(野球)」「FC東京(サッカー)」「千葉ジェッツ(バスケ)」との連動施策が予定されています。
FC東京の試合には、モンストユーザーが1万人無料招待されることが決定!申し込みは、モンストアプリ上で行います。今後は、オンライン(モンスト)から、オフライン(プロスポーツ)へと導くミクシィの手腕に期待したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
レポートには、聞き間違いなどがあるかもしれません。ご留意ください。
ミクシィ(2121)の株式情報
株式メモ
ミクシィ(2121)
・株価 2,213円
・最低購入金額 22万1,300円(100株)
・配当 110円
・配当利回り 4.97%
・株主優待 なし
・PER 55.59倍
・PBR 0.93倍
情報は、2019年7月5日(金)終値時点のヤフーファイナンスより抜粋しています。
最新情報につきましては、当該ページをご確認ください。