2/4からの続きです。
大島二日目の朝、昨夜のリベンジ釣りしたら…また1匹も釣れませんでした!
昨晩と同じく当たりすらなく、エサ取りさえ寄ってこない感じです。
大島に魚いるの!?(います)
午後からは、伊豆大島ならではの体験教室に行くことにしました。
椿の実を使って、伝統的な方法で油を搾る「椿油搾り体験」です。
子供たちは、そもそも油がどのように作られるのか知りません。
近所の公園でも見かける椿の実から、上質な油が採れるなんて!
きっと驚きの経験になるでしょうね。
大島ふるさと体験館
体験教室は「大島ふるさと体験館」で行われます。
営業時間は、午前10:00~午後4:30まで、火曜日は休館です。
バスで行くなら、路線は大島公園ラインになります。
元町港と岡田港の真ん中辺りの「ふるさと体験館入口」というバス停で降りてください。
椿油搾り体験棟・料金など
敷地内の建物で、一番手前にあるのが、椿油搾り体験棟です。
体験教室の所要時間は約90分。
参加料金は1名につき2,160円で、2名からの開催になります。
対象は小学生以上になってますが、親と一緒なら、未就学児が参加しても大丈夫です。
小学生未満は無料です。
待ち時間は、敷地内のツバキで遊びました。
椿の実を拾い集めたり、綺麗な花を見つけたり。
子供達は、なんだか椿に親しみを覚えているようです。
椿油搾り体験
午前10時、椿油搾り体験教室が始まりました。
椿を知る
まずは椿という植物に関してのレクチャー。
花や果実、その中に入っている種などの説明を受けます。
木箱の中の種は、すでに天日乾燥させたもので、発芽はしないそうです。
杵つき
まずは、昔ながらの製法で、油作りに挑戦します。
木製の臼と杵を使って、種のカラを砕きます。
杵の重みを上手に使って、ぺったんぺったん餅つきみたいに!
昔の作業風景です。
真っ白な割烹着を着た女性たちが、杵を持って、油づくりに取り組んでいます。
右の女性だけはハンマーを持っています。圧搾用でしょうか。
タネが細かい粒々になりました!
粉砕機
電動粉砕機を使って、種を砕く体験もします。
ふるいにかける
次に、粉砕した種をふるいにかけます。
ザッザッとリズミカルにふるい枠を動かすと、大きな粒だけが残ります。
残った粒は、さらに砕いて小さくします。
椿の実をふるう、木製の機械です。
実の中身
殻を取り除いた状態のタネです。
中身は、少し緑がかった黄色をしています。
ナッツのようですが、口にふくんでみたら、とても苦かった!
蒸し器で加熱
砕いた種を、蒸し器にかけます。
布で包んで、10分ほど加熱します。
タネに熱が加わると、水分と油分が分離して、油を搾りやすくなります。
圧搾
蒸しあがった椿のタネは、鉄製の容器に詰めて、圧搾機にかけます。
機械に容器をセットして、下部にジャッキを取り付けたところです。
ジャッキを上下して、容器を締め付けていきます。
薄い黄色の椿油が、あふれ出してきました!
油の水分をとばす
搾った油をフライパンで加熱して、水分を飛ばします。
水分が残ったままだと、油が日持ちしないそうです。
左のお玉に入っているのが加熱済み、右は無加熱油です。
左の方に、透明感があるのが分かりますか。
油を濁らせているのは、水分なんですね。
これで椿油の出来上がりです!やったあ~!
椿油の使い方
出来上がった椿油の使い方について、教えてもらいます。
椿油ランプ
電気が無かったころ、大島で使われていた椿油のランプです。
容器に油を入れて、ヒモを漬けるだけで、ロウソクのように使えるんですね。
これは災害時とか、キャンプの時にも使えるアイデアです。
椿油の明日葉レシピ
そしてお待ちかね~作りたての椿油を使ったお料理タイムです!
あらかじめ茹でておいた明日葉を椿油で炒めます。
味付けは醤油とかつお節です。
明日葉の椿油炒めの出来上がりです!
おいしい~!
子供たちは明日葉が苦手でしたが、一度茹でることで苦みが和らぎ、さらに醤油とかつお節で香ばしく味付けされたことで、違和感なく食べられたようです。
お替わりしかねない勢いで、パクパク食べていましたよ。
このレシピ、家でも試してみようと思います。
お土産
お土産にいただいた椿油です。
自分たちで絞った油を持ち帰りました。
感想
黒くて固い椿のタネから、こうやって油を取り出せるということ。
手間をかけて絞り出した油から、美味しいお料理や、生活に役立つランプが作れること。
毎日の便利な生活の中では感じられない、植物の恵みを知ることができました。
1時間半の教室で、子供たちが学んだことは多いと思います。
たいへん有意義な時間を過ごさせてもらいました。
交通の面では、ちょっと不便さを感じました。
行きは、教室開始30分前に着くバスがあったんですが、帰りのバスが全然ない!
体験教室が終わってから、お昼時に1時間半も路線バスが来ないのはきついです。
近くに時間をつぶせるお店とか無さそうだし。
バス旅行客にも何か良い交通手段があれば、もっと来やすいのになあと思います。今回はスタッフさんのご厚意で、元町港まで送っていただきましたが、それも毎回期待はできません。
また大島に来られたら、今度は手ひねり陶芸教室に参加したいと思います。
三原山の溶岩を練りこんだ土と、椿の灰を使った釉薬をつかう「椿の花焼き」という焼き物が作れます。大島旅行の良い思い出になりそうです。
4/4に続く。
三原椿油(食用) |