手だけで小魚をさばく
毎年春になると、子どもと一緒にサビキ釣りを楽しんでいます。
サビキ釣りとは、オキアミに似せた擬餌針をつけた仕掛けで釣る方法のこと。
防波堤では、主にイワシ、サバ、アジ等の青魚が釣れます。
春から秋にかけて、青魚が群れになって、堤防などの浅瀬を回遊します。
群れが来ると、釣り糸を垂れるだけで、小さな子どもでも数多く釣り上げることができます。
タイミングが良ければ、1日で数十匹数百匹釣れることも珍しくありません。
大漁は喜ばしいことですが、釣れれば釣れるほど、後のことを考えて憂鬱になるのも確か。
その理由は、帰宅後に待ち構える、小魚の処理です!
青魚は足がはやい。つまり傷みやすく、処理を急がねばなりません。
料理担当は、疲れていてもやらねばならない、なるはやで。
手開きでさばけば、簡単に、素早く処理できますよ。
サバとイワシの手開き方法を、メモしておきます。
サバ編
小サバをさばきます。
魚を裏返してエラブタを開くと、赤いヒダヒダが見えます。
これがエラ。食べられないので、取り除きます。
まずは、片手でエラブタを開いてエラを露出させます。
もう一方の手で、両側からエラをガシッとつかみます。
エラをつかんだまんま、手を尾の方に向けて、ゆっくりと引きはがしていきます。
ずるずるっと、エラと一緒に内臓が出てきます。
エラとハラワタが取れました。
後は、お腹に残った血の塊や、薄い膜など、取り切れなかった部分を洗い流します。
軽く水洗いすると、キレイになりました。
南蛮漬けなど、小魚を丸ごと調理するなら、これで下処理は終わりです。
身の部分だけにする場合には、さらに中骨と頭部を取り除きます。
腹から親指と人差し指を入れて背骨をつまみ、そのまま頭部から尾部へ手をすべらせるようにして、身を背骨から引きはがします。
皮をはぐ時は、端からめくるように引っぱれば、ペロリと剥がれます。
イワシ編
カタクチイワシが釣れました。
別名、背黒イワシといいます。
まずは、イワシの頭と内臓を取り除きます。
イワシの頭と身体の境目に、親指をさしこんで折り取ります。
ポキッと、頭部と背骨のつながりを絶つ感じです。
頭部を外しながら、人差し指でハラワタをかきとります。
一番手が汚れる作業、手がねとねとになります。
頭とハラワタを取り除いたイワシです。
ウロコを取ります。
水道を細く出して、水を流しながら、尻尾から頭に向かって指を滑らせるようにします。
あとは数回、指を前後することで、ウロコがきれいに落ちます。
何度かなでれば、すべすべボディに!
腹から親指を差し入れて、背骨に沿って、尾に滑らせるようにして身を開きます。
開けたら、背骨をつまんで身から外し、しっかりくっ付いている尻尾の部分を爪でちぎり取ります。
フィレ状になったら、ペーパータオルに並べて水気を切ります。
手で小魚をさばけると、かなりの時間短縮になります。
釣りから帰ってきたら、下処理はちゃっちゃと済ませて休みたいのが本音。
手開きオススメです!
サバが好き! 旨すぎる国民的青魚のすべて [ 池田陽子 ] |