2012年11月、香川県観音寺市にある「三豊総合病院」で、第二子(女の子)を里帰り出産しました。
出産当日から退院まで、入院6日間の記録です。
6日目の朝
今日はいよいよ退院!
母子ともに健康で退院できることが何よりうれしい。これから数年間、赤ちゃんとずーっと一緒に過ごすことになる。大変だけども幸せな時間。たぶん次女で、妊娠・出産は最後になるだろう。宝石のような時間、大切にしよう。
不安なこともある。
長女のこと。やっぱり次女に嫉妬するのかな?赤ちゃん返りとかしちゃうんだろうか。
自分のこと。まだ手のかかる3歳児と0歳児の面倒をきちんと見られる?
入院中は、プロが24時間赤ちゃんをみてくれていて、私はただ2~3時間おきに授乳してれば良かった。食事は上げ膳据え膳だったしなー。今後はそうはいかない。今となっては、入院はちょっとしたホリデーだったんじゃないかとすら思える。
まあ、産後1ヶ月は実家にお世話になるから、なんとかなるよね。家族に甘えさせてもらおう~。
東京の生活がスタートする前に、ワンクッションあってほんと助かる。
入院6日目 朝食
ごはん
みそ汁
高野の含め煮
卵豆腐
のりたまふりかけ
牛乳
「鉄」と「亜鉛」を強化した、たまごふりかけ。
「鉄分」は、これからも意識して摂らないと。あとは「カルシウム」、吸収を良くする「ビタミンD」も。
「ビタミンD」は、しらす・さんま・いわし等の青魚に多く含まれている。つわりで魚介類がダメになっちゃって、特に青魚はほとんど食べられなかったから、ぼちぼち慣らしていかないとなー。
最後の診察
9時に呼ばれて診察室へ。
最後に診察をしてくれたのは、研修医の先生だった。
健診の時からずっと、主治医のそばに付いていた研修医さん。後産でもお世話になった方だ。
内診の結果、産後の経過は順調で、特に問題なし。
診察室では、ベテラン先生が、研修医さんを指導しておられた。
ホームページでお写真を拝見したことがある、こちらの産婦人科で一番偉い先生。お話するのは初めてだ。
先生は、開口一番「以前出産した病院と比べて、うちの方が悪かった点を教えてほしい」と言う。
他の総合病院で出産した経験のある人に、意見を聞いてみたい、今後の改善に役立てたいとのこと。
良かった点は言いやすい、それなら正直いくらでも出てくるんだけど(お世辞じゃなく)、悪かった点ってなかなか思いつかない。しばらく考え込んでしまった…。
前回のお産は、都内の総合病院だった。
36歳で初産だったこともあり、何かあった時のため、小児科のある総合病院を選んだ。誰でも知ってる大病院で設備も良かった。ネットの口コミでも評判は上々、家から近かったのもポイント高かった。
でも私には合わなかった。設備は確かに良かったけど…(といっても、三豊総合病院と同程度)妊娠中からモヤモヤすることが多く、出産でそれが決定的になった。授乳室では、ママさん同士が「子どもを人質にとられてるようなもんだからねえ」とクレームをつけがたい状況を愚痴ってる。そんな雰囲気の病院だった。
だから「前の病院と比べて悪かった点」なんて早々出てこない。毎日、授乳や育児に対するアドバイスをいただき、逐一手助けしてもらって、次女の母親になっていく毎日を楽しむことができたから。設備もスタッフも素晴らしかった。
うーん、としばらく考えて、一つだけ浮かんだことがあったので伝えることにした。
それは4人部屋で「母子同室」できなかったこと。
入院する前に、4人部屋でも「母子同室」できるか否か、スタッフに問い合わせをした。その返事は「できますよ」とのことだったので、大部屋にしたんだけど、実際入院してみたら、それは無理と言われてしまった。
確認したら、産婦だけの大部屋ならOKだけど、他の患者さんが居る場合はダメらしい。赤ちゃんの泣き声は、大きなストレスになる。同じ産婦同士なら ”お互い様” で済むんだけど、他の患者さんにはそうはいかない。なるほど。それは納得できる。でも、それは最初に言ってほしかった。そういうことなら個室にしたかもしれない。
夫が数日間だけ東京から次女に会いに来るから、抱っこさせてあげたかったんだ。結果的に、父子同室や沐浴指導で、夫が娘に触れる時間は作れたので、部屋は変更せず。夫も満足してたから良かったんだけどね。
それが唯一の ”悪かったところ” かなあ。前の病院は、大部屋で母児同室OKだったと言っても昼間だけだった。短時間の母子同室なら、三豊でもできるんじゃないかと思う。
しかし、ベテラン先生の心意気はすごい。まさか直々に質問されるとは思わなかった。トップがこうだから、若手も引っ張られてるのかな。「良くしていこう、改善しよう」って気構えが、スタッフからビシバシ伝わってくる。活気があって、すごく良い雰囲気。
事務手続きなど
9:40
シャワーを浴びて、身支度を整えていたら、事務職員の方がやってきた。
出産費用の支払いや、退院時の精算方法について説明を受ける。
「出産育児一時金」の支払いに関する合意文書をお渡しした。
これは、健康保険組合から病院に直接、分娩費用の補助金を支払ってもらうための書類。
同じものを2枚作成(要印鑑)して、病院で手続きを済ませた後、1枚を明細書と一緒に夫の健保組合に提出する。
この後、代わる代わる助産師さんがやって来て、いろんなアンケートをお願いされる。今日の午前中だけで3回アンケートを書いた。
バースレビュー
赤ちゃんを取り上げてくれた助産師さんとバースレビュー。
出産前に記入したバースプランを見返し、出産や入院生活を振り返りながら、いろいろとお話をする。
何でも聞いてくれるので、思いついたことは全部話した。言いたいことは全部言わせてもらった。もうからっぽ(笑)
そして、赤ちゃんの1ヶ月健診の予約を入れてもらう。
最後に「次回も、ぜひうちでお願いします!」と言われた。
次回!?
次の出産!?
「次回」という言葉に動揺する私。
正直、出産の記憶も傷跡も生々しい今は、次のことなんて考えられない。
「もう勘弁してください」って逃げ出したい気分になった。
そうこうしてるうちに11:30、部屋の片づけを終わらせた。
入院6日目 昼食
最後の食事。
ごはん
魚の菜種焼き
めんたいソテー
キュウリ・じゃこ・わかめの酢の物
ポタージュスープ
卵焼きかと思ったら、白身魚が下に隠れてた。
卵の黄色を菜の花に見立てた ”菜種焼き” と言う風流なお料理。
母乳育児 5日目
6:00
母乳42グラム。安定してきた。昨日より母乳のみ。
8:30
母乳30グラム。
12:30
間に一度、ミルクをやってくれたのかな?
4時間空いたからか、母乳がたくさん出た。
ビタミンKの予防内服(ケイツーシロップ)
ケイツーシロップは、ビタミンKの予防内服薬。
ビタミンKは、身体の中で出血を止める働きをする物質。不足すると血が止まりにくくなる。
新生児に不足すると、体内で出血する「乳児ビタミンK欠乏性出血症」を引き起こす場合がある。
この病気から赤ちゃんを守るため、生まれてから3ヶ月間、1週間に1度シロップを飲ませる。
助産師さんが、実際にシロップを与えながら、やり方を教えてくれた。
これから週一度、次女にシロップを与えることになる。忘れないようにしないとー!
三豊総合病院 4人部屋
自分が居た4人部屋。
お隣さんとは、2重のカーテンで仕切られている。
テレビ・冷蔵庫・カギ付き貴重品入れ有り。
テレビカードを使って、一日数百円でインターネット可(要ランケーブル)。
パソコンの持ち込みには、許可が必要。
すごく静かな部屋だった。
個室に入る場合、料金は6,405円/1日プラスになる。
病院から頂いた記念品
新生児用のアルバムと、へその緒を入れる木箱をいただきました。
ありがとうございます。
アルバムは、赤ちゃんの泣き声を録音できるカードが付き。
台紙いろいろ。写真を貼るだけでかわいくアルバムが作れそう。
木製のへその緒ケースです。
退院後、すぐ「へその緒」が取れました。
無くす前に、木箱に保管できて良かったです。
出産費用の精算・退院
14:00
両親と長女が迎えに来てくれた。
まずは1階で入院料金を精算。
出産費用は、東京の総合病院より20万ほど安かった!
ほぼ補助金(出産育児一時金)でまかなえる額。オプションの聴力検査分だけ足が出たかんじ。とても良心的な料金設定だと思う。
14:30
新生児室に次女を迎えに行く。
手持ちの肌着に着替えさせ、母が準備してくれた、真っ白のセレモニードレスを着せた。おめかし♡
その上、分厚いキルティングのおくるみに包む。外は寒い。
産婦人科病棟を出る時、私たちが角を曲がって見えなくなるまで、ずっと助産師さんが手を振ってくれた。
長女も大きな声で「バイバーイ!」
最後まであたたかい気持ちで退院できました。本当にお世話になりました。
母が縫ってくれたセレモニードレス。
帰宅&オリーブ牛
15:00
実家に無事到着。
午前中から降り続いていた雨が、ちょうど止んでくれたタイミングで家に帰れた。
ただいまっ!
叔母が「精を付けてねっ!」っと ”さぬきオリーブ牛” を差し入れてくれた。
色鮮やかで、サシが入って美味しそう!ありがとう~!
オリーブ牛は、オリーブ果実の搾りかすを食べて育った、香川県産のプレミアム黒毛和牛。
オリーブオイルを25%含む搾りかすが、飼料に加工され、有効活用されている。肉質はやわらかく、オリーブオイルの主成分「オレイン酸」が脂質に多く含まれた、ヘルシーな和牛です。
・さぬきオリーブ牛(香川県畜産協会)
同じくオリーブのえさで育った「オリーブはまち」も有名。香川のスーパーでもよく見かける。
”オリーブはまち” も、脂はのってるんだけど全然臭みがないハマチ。妊娠中、生魚が食べられなかった私も、オリーブはまちならペロッといけたよ。
最高級の金ラベルでした。
あっさりとした脂で、美味しくいただきました。
ごちそうさま!
これからしばらく、実家で過ごすことになります。
おばあちゃん、お世話になります。