2019年3月中旬、静岡県の河津町にある「菖蒲沢(しょうぶざわ)海岸」に行ってきました。
![静岡県の菖蒲沢(しょうぶざわ)海岸](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190322zh-1.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
静岡県の菖蒲沢(しょうぶざわ)海岸
伊豆半島にある河津町は、早咲きの桜「河津桜(カワヅザクラ)」発祥の地です。
やや濃い目のピンク色をした河津桜は、2月頃に満開を迎えます。「ソメイヨシノ」よりも、1か月以上早く開花して、春の訪れを告げてくれる河津桜。綺麗ですよね。
今回の旅の時期は、ちょうど河津桜のシーズンが終わったところ。そしてソメイヨシノの開花には少々早いという微妙な時期。春なのに、あまり桜が咲いてない時期に来てしまいました。
![大小の小石でうまる礫浜(れきはま)](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190322zi-1.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
大小の小石でうまる礫浜(れきはま)
でもいいんです!今回の目的は「石拾い」なんですから!
菖蒲沢海岸は、浜辺で ”石英” や ”水晶”、”メノウ”、運が良ければ ”自然金” が拾えるかもしれない、鉱物探しを趣味にする方々の間では有名なビーチなんです。
小学生の娘たちと共に、宝探し気分でワクワク♪
鉱物採集の様子は、こちらの記事にまとめました。
ここでは、菖蒲沢海岸で拾った石っころを、ご紹介させていただきますね。
石英(せきえい)
まずは石英(せきえい)。
石英は白っぽく、菖蒲沢海岸で良く見られる石です。
水晶と同じ成分で出来ていて、一部が結晶化していたりします。
![恐竜の横顔みたいな石英](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421a.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
恐竜の横顔みたいな石英
恐竜の横顔みたいな石英。
目の位置にちょうど、小さな丸い穴が開いています。
口を少し開いたように見えませんか。
![口のところ、結晶が歯みたい](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421b.jpg?resize=700%2C465&ssl=1)
口のところ、結晶が歯みたい
口元の歯のようなものは、微細なクリスタルです。
石英の割れ目が、小さな水晶で埋まっていました。
![石英・晶洞がたくさん](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421c.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
石英・晶洞がたくさん
この石英にも「晶洞」と呼ばれる空洞部分が見られます。
![晶洞のクリスタル](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421d.jpg?resize=700%2C474&ssl=1)
晶洞のクリスタル
近づいてみると、中でクリスタルが育っていました!
小さいですけど、ちゃんと六角形の水晶の形をしています。
![晶洞のなか](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421e.jpg?resize=700%2C474&ssl=1)
晶洞のなか
微細な水晶が、みっちり生えた晶洞。
透明感がある水晶は、やっぱり綺麗ですね。
![かんきつみたいな断面](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421g.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
かんきつみたいな断面
柑橘の果実をざっくり割ったような断面をした石もありました。
![白い石たち](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421h.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
白い石たち
白っぽい石英大集合!
海岸の白い石は、よく目立ちます。
たくさん集めてから、良さそうな石を数点選んで持ち帰りました。
シマシマ石
![しましまチーム](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421i.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
しましまチーム
縞模様が面白かった石たちです。
色が違う石に、石英の層が挟まれて、サンドイッチみたいになってます。
![変わった質感の石](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421j.jpg?resize=700%2C463&ssl=1)
変わった質感の石
これは海の中で、ちょっと異質な質感を放っていた石。
表面がぬめっと、つるんとしていて、目に付きました。
粒子がとても細かい感じ。泥岩でしょうか。
瑪瑙(めのう)
![メノウっぽい縞のある石](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421k.jpg?resize=700%2C465&ssl=1)
メノウっぽい縞のある石
石が一部削れたところに、白く重なる層が見えています。
瑪瑙(メノウ)質の石英かもしれません。
![縞メノウ?](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421l.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
縞メノウ?
縞模様の見える石を、2個拾いました。
透明感はゼロ、白い粉を吹いたような表面をしてます。
![茶色っぽいシマシマ](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421m.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
茶色っぽいシマシマ
1つには、鉄っぽい茶色の縞模様が入っています。
ピーナツ最中みたいな、かわいい形。
![白っぽく粉ふいてる](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421n.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
白っぽく粉ふいてる
全体的に白い粉をまぶしたような石。
薄い層が重なって、模様ができています。
磨いたり、切断したりすれば、透明感のあるメノウが出てくるんでしょうか?
レッドジャスパー
![赤い石・レッドジャスパー?](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421o.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
赤い石・レッドジャスパー?
海岸でよく見る赤い石は、レッドジャスパー。
和名では、赤碧玉(せきへきぎょく)と呼ばれています。
![母岩つき](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421p.jpg?resize=700%2C462&ssl=1)
母岩つき
母岩付きのレッドジャスパー。
![レッドジャスパー](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421z.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
レッドジャスパー
このくらいのサイズがあれば、磨いてアクセサリーが作れそう。
いい色してます、渋い赤。銀の指輪やヘンプネックレスにしたら素敵でしょうね。
男性のアクセサリーにもカッコイイと思います。
![赤い部分を含む石](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421q.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
赤い部分を含む石
石の一部にレッドジャスパー。
![赤茶色の石](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421r.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
赤茶色の石
たぶん母岩は火成岩。
大きな石英
![大きな石英の塊](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421s.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
大きな石英の塊
大きめの石英の塊です。
元々全体が結晶に覆われていたんでしょうね。長年、海中に転がっていたのか、ほとんどが削れてしまっていますが。
![摩耗されてない部分の結晶](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421t.jpg?resize=500%2C511&ssl=1)
摩耗されてない部分の結晶
へこみの部分だけ、結晶が残っていました。
ゴツゴツとして短い、白く濁った結晶です。
![海藻や貝のかけら付き](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421u.jpg?resize=700%2C476&ssl=1)
海藻や貝のかけら付き
海藻や貝のかけらがこびりついていて、海に漂っていた時間を感じさせます。
玉髄(ぎょくずい)かと思ったけど
![玉髄かと思ったけど違うなー](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421x.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
玉髄かと思ったけど違うなー
脳みそみたいにモコモコした表面を見て、「玉髄!?」と期待したのですが、違いますね。
![グラニュー糖をまぶしたような表面](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421y.jpg?resize=700%2C472&ssl=1)
グラニュー糖をまぶしたような表面
近づいてみると、粒々してました。
グラニュー糖をまぶした砂糖菓子みたいな表面です。
玉髄は、もっとつるんとしてますよね。
![裏面は石英っぽい](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421f.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
裏面は石英っぽい
モコモコの下部分です。
玉髄は下部にも透明感があるはずなので、やはり違います。
自然金はどこ~
![黒っぽい部分のある石英](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421za.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
黒っぽい部分のある石英
採集当日、自然金を探してみても見つからず。
でも諦めきれずに、黒っぽい部分がある石英を拾ってきました。
![自然金入ってないかなー](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zb.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
自然金入ってないかなー
今度ゆっくり観察してみます。
白っぽい金の粒、見つかると良いなあ~!
穴だらけの石
![穴ぼこだらけの軽石みたいな石](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zc.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
穴ぼこだらけの軽石みたいな石
やたらトゲトゲした、触り心地の悪い石を持ってきました。
軽石みたいに穴ぼこだらけ、白と黒が混じった岩です。
![穴だらけで、トゲトゲした石](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zf.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
穴だらけで、トゲトゲした石
沸騰したまんま、シュワ~っと固まったような石。
沸石でしょうか?
![小さな結晶がたくさん](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zd.jpg?resize=700%2C474&ssl=1)
小さな結晶がたくさん
マクロレンズで寄ると、トゲトゲの正体が分かりました。
微細な水晶がたくさん生えていました。
![鉄の粒がくっついてる](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zg.jpg?resize=700%2C475&ssl=1)
鉄の粒がくっついてる
細かい粒々の中に、細長く結晶化した水晶が見えます。
![穴の中に水晶が育ってます](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421ze.jpg?resize=700%2C476&ssl=1)
穴の中に水晶が育ってます
空洞の中にひっそりと、やや大きめの水晶が居ました。
![水晶の赤ちゃん](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zh.jpg?resize=474%2C700&ssl=1)
水晶の赤ちゃん
水晶の赤ちゃんがたくさん!
![ミニ水晶](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zi.jpg?resize=700%2C475&ssl=1)
ミニ水晶
肉眼では見えなかった水晶の世界。
やはり採集当日には、ルーペを持って行った方が良いですね。
![微細クリスタル群生](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190421zj.jpg?resize=476%2C700&ssl=1)
微細クリスタル群生
全く期待してなかった穴ぼこだらけの石に、こんなに水晶がくっ付いているとは予想外でした。
美しいミクロの世界に、写真撮影に夢中になってしまいましたよ。
子どもたちも、小さなクリスタル発見に大喜び!
自分たちが採集してきた石の中に広がる「水晶ワールド」に感動していました。
この感動を、次に繋げられると良いなあ~。
もし石拾いを子どもたちが嫌がれば、引きずっては行けないのでね。引き続き興味を持ってくれるとありがたいです。
また家族で石拾いに行きたい!
鉱物発見の旅、果たして次回はあるのか!?
持参した鉱物ガイドブック
![採集に持参した「鉱物ガイドブック」](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/04/shoubuzawa190322zj-1.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
採集に持参した「鉱物ガイドブック」
鉱物初心者は、2冊のガイドブックを持参しました。
「鉱物ウォーキングガイド・関東甲信越版」と「趣味の鉱石トレジャーハンター」です。
採集場所への行き方、地図などの周辺情報や、分かりやすい鉱物の写真や説明等、旅の参考にさせていただきました。