![手作りアンチョビ](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy150923v.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
手作りアンチョビ
新鮮なカタクチイワシが手に入ったら、アンチョビを作ってみませんか。
「アンチョビって作れるの!?」って、私も最初は驚きました。
実際に作って見たら、意外にカンタン!
手間と時間はかかりますが、美味しいアンチョビは自分で作れます。
必要な素材は3つだけ。
「イワシ」「塩」「油」とシンプル。
副産物として、ナンプラーまで出来ちゃったりします。
お魚の旨みがギュッと詰まった 魚醤(ぎょしょう)は、手作りとは思えない美味しさです。
それでは作り方をご紹介します。
作成途中にイワシを腐らせず、異臭が漂うこともない、安全な方法です。
冷蔵庫で熟成させる、家庭で作りやすい自己流レシピです。
新鮮なイワシを手に入れる
![サビキ仕掛けで、イワシを釣る](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150517b.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
サビキ仕掛けで、イワシを釣る
カタクチイワシです。
5月中旬ごろ、横須賀で釣りました。
イワシは回遊魚。
春から秋のシーズンには、堤防など浅瀬の釣り場に、群れで回ってきます。
”サビキ” という疑似餌を付けた仕掛けで、良く釣れます。
![背黒イワシをスーパーで購入](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy150923r.jpg?resize=700%2C525&ssl=1)
背黒イワシをスーパーで購入
釣りがご趣味ではない方は、スーパーに初夏から出てくるイワシを狙いましょう。
新鮮なものが見つかったら、是非買ってみてください。
「背黒いわし」というのは、カタクチイワシの別名になります。
アンチョビ作り
では、アンチョビ作りに取り掛かります!
準備するもの
初日に用意する材料は、イワシと塩だけ。
必要な道具は、イワシを漬け込む、ほどよい大きさのタッパーとラップです。
キッチンスケール(はかり)があれば、塩の分量を正確に測ることができますが、
無くても何とかなります。
イワシを塩漬け
まず、イワシの頭とハラワタを取り除きます。
包丁を使わずとも、手だけで処理できると思います。
イワシの手開きの方法はこちら。
頭とハラワタを取ってから、イワシをさっと水洗いします。
![イワシの重量の20%の塩を準備](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150517d.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシの重量の20%の塩を準備
水を切ったイワシと、イワシ重量の20%の塩を準備します。
スケールをお持ちでしたら、イワシを計量して、塩の量を算出してみてくださいね。
![イワシの頭とハラワタを取り除いてから、20%の塩で漬け込みます](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150517e.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシの頭とハラワタを取り除いてから、20%の塩で漬け込みます
タッパーにイワシを並べて塩を振ります。
何度も繰り返して、層状に重ねていきます。
塩はきっちり2割じゃなくても、写真のように、イワシが塩まみれになっていればOKです。
![イワシの水気を切ったところ](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/yokosuka190531k.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシの水気を切ったところ
手開きで、フィレ状にしてから漬けても良し。
キッチンペーパーではさんで、しっかり水気を切っています。
![イワシのフィレを塩漬けにする](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy150923s.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシのフィレを塩漬けにする
中骨が無い分カサが減って、小さなタッパーで事足りるようになります。
省スペースです。
![ラップで封をして、冷蔵庫で保存](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/yokosuka190531m.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
ラップで封をして、冷蔵庫で保存
イワシに塩を被せたら、表面をラップで密閉して、容器にフタをします。
冷蔵庫で、2~3か月塩漬けにします。
塩漬けから4か月後
塩漬けができたら、今度はイワシを油漬けにします。
準備するもの
イワシを漬け込む油と、ガラス瓶の準備が必要です。
容器に貼り付けるラベル(シール)もあると良いですね。
イワシと一緒に漬け込みたい食材(スパイス、ハーブ等)があれば、それも準備してください。
![塩漬けから4か月後のイワシ](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923a.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
塩漬けから4か月後のイワシ
塩漬けにして4か月後のイワシです。
所用のため、しばし開封が遅れましたが、全然問題ありません。
もっと早く作りたい方は、常温で保存すると良いですよ。
おおよそ1か月ほどで漬かります。
私は、汁や臭いが漏れるのが怖くて、いつも冷蔵庫に保管してます。
時間はかかりますが安心です。
![薄ピンクの液体に漬かっています](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923b.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
薄ピンクの液体に漬かっています
イワシから水分が出て、薄いピンク色の液体が上がってきています。
イワシをさばく
![塩水から引き揚げたイワシ](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923c.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
塩水から引き揚げたイワシ
塩水から引き揚げたイワシです。
身が締まって、少し硬くなりました。
それでは、手開きで3枚おろしにしていきます。
![イワシの背びれを取り除きます](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy190608f.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシの背びれを取り除きます
まず、イワシの背びれを取り除きます
![背中の裂け目から指を入れて、半身に開きます](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy190608g.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
背中の裂け目から指を入れて、半身に開きます
背中の裂け目から、半身に開きます
![中骨を取り除きます](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy190608h.jpg?resize=700%2C466&ssl=1)
中骨を取り除きます
中骨を取り除きます
![塩漬けイワシを手開きで3枚おろし](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy190608i.jpg?resize=700%2C465&ssl=1)
塩漬けイワシを手開きで3枚おろし
フィレが2枚と背骨、3つのパーツに分かれました。
![イワシの塩漬けフィレ](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy190608j.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
イワシの塩漬けフィレ
塩漬けのイワシフィレです。
なかなか美味しそうですよね、色合いとか。
このまま食べたり、料理に使ったり、出来なくもないんですが……。
実際にやってみたところ、あまり美味しくなかったです。
塩気がきつすぎるんですよね。
この後、油漬けにすることで、味に丸みが出てきます。
![イワシの骨と身、塩水に分けます](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923d.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシの骨と身、塩水に分けます
塩漬けイワシは、イワシの身、骨、塩水に分かれました。
身はアンチョビ、骨は調味料、塩水はナンプラーになります。
瓶詰め
![塩漬け後、イワシの重さは1,168グラム](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923e.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
塩漬け後、イワシの重さは1,168グラム
フィレ状にしたイワシの重さを測ったら、1,168グラムありました。
水気を切ってから、煮沸消毒したガラス瓶に詰めていきます。
![塩漬けのイワシを瓶詰め](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy190608k.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
塩漬けのイワシを瓶詰め
塩漬けのイワシを、菜箸で瓶に詰めていきます。
フィレを、瓶に貼り付けるように並べるとキレイ。
ひと手間かかりますが、出来上がりが美しいと感動も一入です!
![イワシを煮沸消毒したガラス瓶に詰めます](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923f.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシを煮沸消毒したガラス瓶に詰めます
家じゅうの空き瓶を総動員しました!
![キレイに並べると、見栄えがします](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923g.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
キレイに並べると、見栄えがします
瓶の半分は、ハーブを一緒に漬け込んで、ハーブアンチョビにすることにしました。
ハーブの居場所を作るため、真ん中を少し空けています。
イワシを油漬け
![塩漬けイワシを油漬けにする](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy190608m.jpg?resize=462%2C700&ssl=1)
塩漬けイワシを油漬けにする
イワシを詰めたら、油を注ぎ入れます。
オリーブオイル単体では、冷蔵庫に入れた時に固まってしまいます。
低温で固まらない油(大豆油、えごま油、サラダオイル等)とブレンドすれば、固まりません。
私は、なたね油とオリーブオイルを半々にしました。
![自家製ハーブを詰め込んだ、ハーブアンチョビ作り](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923h.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
自家製ハーブを詰め込んだ、ハーブアンチョビ作り
ハーブアンチョビには、生ハーブ(タイム、ローズマリー、ローリエ)を入れました。
お好みで、ハーブやスパイス、ニンニク、唐辛子等を入れて、風味をつけても美味しくなります。
仕込み完了、熟成へ
![イワシの仕込み修了](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923i.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
イワシの仕込み修了
これでアンチョビの仕込みは完了です。
瓶詰めが11個できました。
冷暗所で1か月ほど熟成させて、イワシと油がよく馴染んだら食べごろです。
![アンチョビ瓶にラベルを付ける](https://i2.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/05/anchovy150923j.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
アンチョビ瓶にラベルを付ける
作った日などを記載して、ラベルを貼っておくと良いでしょう。
4年後の熟成アンチョビ
![アンチョビ最後のひと瓶](https://i1.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy150923tt.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
アンチョビ最後のひと瓶
仕込みから約4年。沢山作ったアンチョビも、最後の1瓶になりました。
2019年6月現在、未だに美味しくいただいてます。
![4年物の熟成アンチョビ](https://i0.wp.com/mainichi.michi93.jp/wp-content/uploads/2019/06/anchovy150923w.jpg?resize=700%2C464&ssl=1)
4年物の熟成アンチョビ
4年物の熟成アンチョビです。
カツオ節のような、芳ばしい香りがします。
自作アンチョビは、冷蔵庫で数年保ちますよ。
油の酸化を防いで、美味しさを長くキープすることができます。
後編・ナンプラー作りに続く!